帝塚山学院 帝塚山同窓会

中村祐輔さん(小47)通信 (全文) 大学ベンチャー事始め

21世紀日本の基幹産業としてバイオが注目されています。昨年、首相自ら主催のバイオテクノロジー戦略会議でも遺伝子情報を応用した医薬品開発が最重点分野とされました。この最前線で指揮する東京大学医科学研究所教授の中村祐輔さんに近況を聞きました。
「オンコセラピー・サイエンスという社名の会社を作りました。かねて大学での研究を論文で終らせず、臨床現場で役立てたいと思っていました。オンコ(イチイの木)は北海道では神の木とされ、がん患者に光明を当てたいという気持をこめています。今は診断薬の開発で医学生物学研究所と、治療薬の開発で塩野義・万有製薬の二社と提携しています。また大腸がんワクチンの開発も始め、今夏に東大医科学研究所で治療も始めます。」
他にイレッサで話題になった抗がん剤副作用予測に向けた遺伝子レベルの研究も期待されます。日本経済活性化の切り札と言われる分野だけに大切に育てて、と願っています。